蚊(写真:ヤブカ)がみられるようになり、蚊が媒介するフィラリア症の予防で来院される方が最近多くなりました。ただし、蚊が出てもすぐに予防薬を投与する必要はありません。フィラリアに感染している犬を蚊が吸血しても、その蚊が次の犬に感染させるまでには一定の温度と時間が必要です。今年は例年になく桜が早く咲き、フィラリアの予防開始時期がいつになるか心配でしたが、現在(4月15日)の時点で、山口県全域の気温が計算上フィラリア媒介に必要な条件に達していないため、特殊な環境でない限り、一般的には例年どおり5月中に予防を開始いただければ大丈夫です。ちなみに山口県だと過去15年で最も早く感染したのは、計算上5月2日です。また、「フィラリアの薬」は駆虫薬で、薬によって異なりますが、感染後約1週間から7週間のフィラリアの幼虫を全滅させます。仮に今日感染したとしても(計算上今日の感染はありませんが)、5月末(もしくは6月1日)までに予防を開始すれば問題ありません。
また、今年より1年間効果のある注射「プロハート12」がご利用いただけます。ワクチンのように毎年同じ時期に接種することで、100%予防できます。ただし、体重が増加する1歳未満のわんちゃんや、ご高齢のわんちゃん、アレルギー体質(ワクチンを接種した後、顔が腫れたなど)のわんちゃんには接種いたしておりません。